「ギョギョーム」の魔力
クリスマスが近くなるこの時期、街は華やぎ、期間限定のきれいなもの、かわいいもの、美味しそうなものも目白押しですね♪
そして美味しそうで、小洒落た名前のケーキを見るたびに、私の脳裏にはある言葉が浮かびます。
それは「ギョギョーム」。
昔すごくはまっていた漫画「シニカル・ヒステリー・アワー」に出てくるケーキの名前なのですが、元々は違う名前だったんですよね。
何ていう名前だったかなぁ、と気になり検索してみると、すぐに答えは見つかりました。
ネットって便利♪
以下、あらすじです。
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とある町のケーキ屋さん。オーナーの娘が、新作のケーキに「モン・ビジュー」(フランス語で「私の宝石」という意味)というお洒落な名前をつけました。
お使いを頼まれた主人公のツネコ(小学生)が、新製品として勧められたそのケーキを購入。
家に帰り、友人ら数人とケーキを食べるのですが、モン・ビジューは皆に好評で
「何て名前のケーキ?」と聞かれる。
ツネコは
「ジュとかギュとかいうカンジの、なんかぐにょぐにょした名前だった。ギョギョームとかなんとか・・・」と答える。
「ギョギョーム?」と聞き返されるも、
「ちょっと違うような気もするけど、だいたい、そんなカンジ。」と返答。
そして後日、ツネコの友人らが次々にそのケーキ屋を訪れる。
「ギョギョームください。」
「はっ?ギョギョームですか?」
「昨日、お友達が買って行ったんだけど、新製品の‥・」
「あ、これのことかしら?」
親子で訪れた別の子も、
「シュークリームとエクレアとそれから‥・、なんでしたっけ?‥ギョ、ギョ‥」
「ギョギョームよ、おかあさま。」
「そう。ギョギョームというのを2つくださる?」
ケーキ屋の娘が母親に「新製品は売れてる?」と尋ねる。
「ええ、朝から集中的に。でも、みんな、ギョギョームって言って買っていくのよね。」
「ギョギョーム?!なんなの、その、けったいな名前は!!
私がつけたのは、パリのエスプリあふれるモン・ビジューよ!」
憤る娘に、父親であるオーナーは
「わしは構わんよ。モン・ビジューでもギョギョームでも。
お客がギョギョームっていうんなら、ギョギョームにすればいい。」
その後、ギョギョームは町のケーキ屋さんの人気商品になっていきました。
名札には「ギョギョーム」と書いてあり、その下に小さく「正式名モン・ビジュー」と・・・。
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ギョギョームは笑ったなぁ。ギョギョームって何だ、ギョギョームって・・・。
だけど、それだけ強く心に残っているということは、秀逸なネーミングだったってことですよねぇ。
元の名前やケーキの形状は忘れていても「ギョギョーム」という名前だけは強烈なインパクトでもって、トラウマ的に私の脳みそに刻み込まれていました。
そして、そんな「ギョギョーム」の魔力にとりつかれていたのは私だけではなかったようで、ネット検索してみると、こんな記述がいくつも見つかりました。
「私の中で、苺のタルトみたいなのは未だにギョギョームだわ」とか、
(↑どんなケーキだったかまで覚えている人尊敬!)
「名前が覚えられないものは、とりあえずギョギョームで片付けている」
なんて、オールジャンルに適用させているツワモノも。
恐るべし、ギョギョーム。
「シニカル・ヒステリー・アワー」
「ギョギョーム」の話が何巻に収録されていたかは未確認です。ごめんなさいm(_ _)m