09.02.13

ピースちゃん発見!!

先日、熱気あふれる某百貨店催事場を偵察(?)していたところ、とあるブースで目が釘付けになってしまいました。

カラフルで可愛らしい動物型のチョコ。それだけなら「あぁ、今年もかわいいチョコがあるな」で流していたかもしれません。しかしなんと、POPには「ピースちゃん」の文字が!!

(写真はお店の方の許可を得て撮影しました)

 

ピースちゃんについての説明書きが。

ピースちゃんの説明書きです。

 

買っちゃいました☆

買っちゃいました☆真ん中がピースちゃんです。

 真ん中がピースちゃんです(* ̄▽ ̄*)

 

 

お鼻がハートになってます♪ カワユス。

お鼻が♥になってます♪ カワユス。

 

このアニマルショコラは「神戸でチョコレートを作り続けて80余年」のゴンチャロフが、毎年この時期だけ、全国の高島屋で限定販売しているものだそうです。今年はピースちゃんをモデルにしたシロクマチョコが仲間入り。
そしてかわいいだけでなく、ブタさんはヘーゼルナッツクリームをストロベリー風味のチョコで、おサルさんはキャラメルチョコクリームをイエローのカラーチョコでコーティングするなど、なかなかちゃんと作られたトリュフのようで、お味の方も期待できそうです(゜―,゜*)ジュルッ
でもでもでもぉ、こんなにかわいい子達、食べられな~い(*゚-゚)
ま、いずれ食べますけど。みたいな?!(キングオブコメディ風に)

 

知らない人から見れば、ただのくま型チョコ。
だけどこれが名も無きホッキョクグマ(それでも十分可愛いんですけどね)でなく「ピースちゃん」だと思うと、より一層可愛く見えてしまうんですから不思議なもんです。
そういえば『星の王子さま』でそんな風なことを言ってませんでしたっけ?
王子さまが世話をしていたバラ?でしたっけ?それがただのバラではなく特別な存在となったのは、手間と時間をかけて世話をしたからだと。
飼い慣らしたものには責任がある」っていう言葉、すごく印象に残ってます。
ピースちゃんには直接何かをしたわけではないけれど、思い入れって本とかTVで見聞きしたことから始まる追体験によっても生じるものですよね。


 
星の王子さま』は、2005年に日本での著作権が切れてから続々と新訳が出版されていますので、自分に一番しっくりとくる翻訳を探してみてはいかがでしょうか。

 

話を戻しまして白くまのピースちゃん、ご存知だったでしょうか?
愛媛県のとべ動物園で生まれ、母グマの育児放棄により人工飼育で大きくなった実在のくまちゃんなんです。
細菌やバイ菌にとても弱いホッキョクグマの人口飼育は難しく、当時国内での最長記録は4ヶ月。
それでも、担当飼育員の高市さんは「自分が母親になる!」と決心します。

何も情報が無い中、ミルクの配合一つとっても闇の中を手探りするような状態でした。

片時も側を離れず、夜は自宅(ペット禁止のアパート!)に連れて帰り、夜泣きするピースをあやし、懸命にその成長を支えました。

そしてその甲斐あって、現在ピースは国内での成長記録を大きく塗り替え9歳に。

大きくなった今でも、とべ動物園一番の人気者なのです。

 
数年前、NHKのドキュメント番組で初めてピースちゃんを知ったのですが、も~そのありえない驚異的な可愛らしさにすっかりヤラれちゃいました。

だって、真っ白いふわふわムクムクな子がヨチヨチうごうごしてるんですよ~。

もー、あれは絶対ぬいぐるみだ、そうに違いないと思いましたよ。

 

だけどやっぱり、かわいいだけではなく、当然ながら色々な問題もでてくるわけです。
動物園で一生を過ごすピースのために、どうしてやることがいいのか、今何ができるのか、常にピースのことを第一に考え行動したいと思う高市さん。
その思い、理想と、組織の中での限界。
難しいなぁ。

 

ピースちゃん関連本も多数出ていますが、私が持っているのはこれ。

大好き!シロクマ・ピース

どう見てもぬいぐるみですよね??
ピースちゃんのかわいい写真がいっぱいです。
そして、NHK「にんげんドキュメント」で放映された番組がまるごと入ったDVDもついています!オススメ!

 

白クマ好きが高じて、これも買っちゃいました。
ホッキョクグマ

 

野生のホッキョクグマ(の子ども)もかわいいですよ~。

そしてクマを求めると、その道は星野道夫さんへと続く。
カバーのこのクマさん、すっごくいい表情ですよね。
ラブ・ストーリー

「アラスカの自然を旅していると、たとえ出会わなくても、
いつもどこかにクマの存在を意識する。
今の世の中でそれは何と贅沢なことなのだろう。
クマの存在が、人間が忘れている生物としての緊張感を
呼び起こしてくれるからだ。(本文より)」
素敵です。

 

 

そういえば今、映画「旭山動物園物語」が公開中ですね。
関連本がいくつも出版され、TVにも何度も取り上げられているのでご存知の方は多いと思いますが、幾たびもの閉園危機を乗り越え、動物本来の能力や行動を見せる“行動展示”という革新的な展示方法で来園者数日本一となった、日本最北の動物園のお話です。

 

私は動物園(やそれに類する場所)が好きですが、同時に人間のエゴの象徴でもあるような気がして、罪悪感を覚える場所でもあります。

 

以前北海道のクマ牧場でエサやり体験をした時のこと。客に向かって両手(前足)を上げ「ちょうだい、ちょうだい」という仕草をするクマ達がすごく可愛くて、喜んでどんどんエサを投げ入れていたのですが、反応の良いメイン広場?のクマ達とは対照的に、その隣の囲いにいるクマ達はエサを投げ入れても全く反応せず。暗く狭い穴蔵でじっとしたままのクマも何頭もいました。

そのあまりに無気力な姿を見た時、クマ達の置かれた環境を思い、ものすごい罪悪感に襲われました。狭いところに閉じこめられ、ただ見せ物にされて、きっとものすごいストレスだったんだろうな。人間って何て残酷なんだ。そして自分もそれに加担してしまったと。

 

自然に近い環境で自由に動くことができる行動展示は、動物にとっても随分ストレス軽減になるだろうと思います。
現在では多くの動物園が行動展示に取り組んでいるようで、それはきっと、何か救いになる気がします。

 

旭山動物園の名を一躍全国に知らしめたのは、やはりこの番組ではなかったろうかと思います。

映画の前にこちらも是非是非おすすめです!
プロジェクトX 旭山動物園 ペンギン翔ぶ “閉園からの復活”」

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