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09.08.25

映画「選挙」を見て選挙に行こう!

いよいよ待ちに待った(?)選挙ですね♪

 

選挙と聞いて思い出すのがこの映画。
実際に行われたある選挙活動に密着し、その裏側にまでカメラが入り込み、ニッポンの選挙を映しだしたドキュメンタリー映画なのです。

 

『選挙』

 〈STORY〉
2005年9月の郵政民営化選挙の直後、切手・コイン商を営んでいた40歳の山内和彦は、ひょんなことから川崎市市議会補欠選挙の公募の面接に合格し、なんと自民党公認の候補者となった。

 

これがおもしろかったんですよね。
ちょうど2年前の夏に劇場公開されたものですが、撮影から編集まで監督一人で行ったというこの作品、ベルリン国際映画祭でも話題となり、その後英BBC、米PBS、NHKなど約200もの国でテレビ放送されたのだとか。
小泉元首相や川口順子元外相など、当時の有名政治家達の姿も見られるのですが、自民党もよく許可を出したなぁと思いました。

 

私は舞台挨拶がある日に見に行ったのですが、撮影秘話(?)なども聞けてなお面白かったです。
想田監督と山内さんは大学(東大)時代のクラスメート。ニューヨーク在住の監督が別の撮影で日本に渡る直前、山内さんが選挙に立候補すると知り「これはおもしろいんじゃないか」と急遽「選挙」を題材にした映画を撮ることにしたのだとか。
山内さんも最初は想い出作りというか「後で内輪の人間だけで見て楽しむのだろう」くらいに簡単に考えていたようです。
自民党の人達もそう思っていたのか、撮影許可は意外なほど簡単に取れてしまったそうです。
しかしいざ出来上がってみると、山内さんにとっては恥ずかしいシーンもあったようで「ここは絶対にカットしてくれ」「それはできない」「いや、それじゃ困る!」・・・そんなやりとりもかなりあったそうです。

 

映画の中で特に印象に残っているのは、主人公の山内さんに対し、妻さゆりさんが不満をぶちまける、いわゆる「嫁ブチキレシーン」です。

 

有休を取って選挙応援をしていたキャリアウーマンのさゆりさん。自分のことは「妻」でなく「家内」と言うようにと指導され、昔ながらの「女は男を支えてナンボよ」的な風潮に違和感を覚えながらも慣れない応援活動に精を出す。しかし、仕事を辞めるようにと言われたことで我慢の限界を超えてしまった。「何で私が会社を辞めなきゃいけないの?」「総理大臣にでもなるんなら考えてもいいけど、市議会議員くらいで辞めれるかっつーの!!」「私の人権はどうなるのよ!」
いやー、気持ちよかったですね。 

 

舞台挨拶の時に山内さんご本人がおっしゃっていたのですが、さゆりさんは外資系企業で働くバリッバリのキャリアウーマン。川崎市市議会議員の当時のお給料が確か1,400万円くらい。それでやっと彼女の年収を少し超えることができたのだそうです。すごいですねー。そりゃ簡単に辞められないですよね。というか辞めなくて正解。
山内さんは次の選挙には出馬せず、現在は専業主夫をされているそうです。

 

また、唐突に挟み込まれる満員電車のシーン(ぎゅうぎゅうの満員電車に駅員さんがさらに乗客を押し込んでいる)や、子ども達を前に地域の運動会で演説?(挨拶?)をさせられているシーンなど、日本ではよくある光景も、スクリーンを通して見せられると何だかすごく奇異に感じる。「不思議の国ニッポン」みたいな、外国人目線をすごく意識したつくりだと思いました。缶コーヒーのCMで「この星の住人はなぜ・・・」というシリーズがありましたが、あれに近い感覚だと思います。

 

なんと現在、全国各地で復活のロードショー!だそうです。

 

本も出されています。
『自民党で選挙と議員をやりました』

 

 

 
そして選挙がらみでもう一つ。
ちょうど1年前、NHKで「奥様は首相 ~ミセス・プリチャードの挑戦~」という英国ドラマが放送されていました。

 「奥様は首相」NHK海外ドラマホームページ
  (BShiで先週再放送されていたようです)

 

政治とは全く無縁だった女性(スーパーマーケット店長。夫と二人の娘あり)が勢いで選挙に出馬。あれよあれよという間に英国首相になってしまうというお話。
と聞くと荒唐無稽なコメディのようですが、降りかかる問題はかなりリアリティがあり、各国政治家も実名で登場するなど、これがなかなか面白かったんです。

 

中でも印象に残っているのが次の場面。
就任直後、フランス軍輸送ヘリがイラク上空で撃墜され、シラク大統領(本国での放送時は現役大統領だったはず)より、付近のイギリス軍に救援を求める電話が入ります。
そしてその後、ブッシュ大統領からも「フランスから救援要請がくると思うが、余計な手出しはしないように」という電話が入る。理由は、アメリカの情報部員がその近くにいるということがバレたら困るから。
分刻みで様々なスケジュールをこなしながら、人の生死に関わるような決断も即座にくださなければならない。そう思うとどこの国も首相って大変ですよね。批判するのは簡単だけど。

 

あと興味深かったのは家族との関係です。
彼女の政治家転身に夫はあまり協力的ではなく、でも断固反対というわけでもなく「家の事も今まで通りきちんとやるならいいよ」的なことを言っていました(; ̄□ ̄A
彼女もそれを了承し、多忙な公務の間のわずかな隙間に家に戻り食器を洗ったり、夜遅く帰っても散らかった部屋を片付けたりしていたんですが、女だけが仕事と家事の両立を求められるというのは、どこの国も同じなんだなーって思いました。

 

それにしても、やっぱり海外ドラマはおもしろい!
各国政治家の実名登場や、名指しでのブッシュ批判など、日本のドラマだったらありえないですよね?

 

そしてドラマを見ていて思い出した本がありました。
『ハリスおばさん国会へ行く』
同じくイギリスを舞台に、勤勉でお人好しで真正直なお手伝いさんである主人公が、ひょんなことから国会議員になってしまうというもの。
時代描写の古さは否めませんが、今読んでも十分におもしろいと思います。
 

 

実はこれ、数年前まで絶版になっていたんです。子どもの頃、この「ハリスおばさん」シリーズが大好きで、大人になってからふと読み返してみたくなり、探してみるも絶版で入手不可。だけどどうしても手に入れたくて、結局ヤフオクで定価(文庫で400円くらい?)の3倍ほどの値段で中古本を落札しました(^▽^;)
 そしてその少し後、私もリクエストしていた復刊ドットコム(絶版・品切れの本を読者からのリクエスト投票により、復刊/復刻させるサービスを行っている)から復刊の運びとなったようです。
復刊本はお値段が高めになってしまうのがネックではありますが、どうしても再会したい本がある方にはおすすめです♪

09.07.28

高齢者は働くことしか才能がない?

「高齢者は働くことしか才能がない」
 
麻生首相発言がまたえらく非難されてましたねぇ。
前後の文脈とかも分かりませんし、一部分だけで判断するのはどうかと思いますが、でも、そんなにダメなこと言ったかなぁ?というのが私の正直な感想です。
60代・70代、80代でも実際元気な人はいっぱいいるし、できれば働きたい、社会とつながりたいと思っている人だって多いと思う。やる気も能力もあるのに、それを活かせる場が無い、というのはすごくもったいないことだと思うし、麻生首相発言の意図は「働きたい高齢者にはもっと働いてもらえるような制度・枠組みを整備する必要があるし、企業にも積極的に取り組んでほしい」ということなんじゃないの?と思いました。
確かに言葉の選び方は上手くなかったでしょう。だけど別に「おまいら全員、死ぬまで働け!」なんて言ってるわけではないと思うんですが。どうなんでしょう?

 

それにそもそも「勤労」って尊いものなんじゃないんでしょうか?
「労働」=「搾取」というわけではなく、生き甲斐につながることも多いと思うんですが。
戦中・戦後の混乱期から高度経済成長期へ、今の日本の礎を築いてくれた高齢者世代は、趣味なんて楽しむ余裕も無く、家族のため、社会のために、ただがむしゃらに働いてきたという人も多いと思います。

 
「働くしか能がない」上等!
 

それは誇りにしていいと思うし、高齢者自身もそういう自負がある人は多いと思います。

 

そして思い出したのがこの本です。
『そうだ、葉っぱを売ろう!  -過疎の町、どん底からの再生-』

 
徳島県の過疎の町、上勝町を激変させた葉っぱビジネス「彩(いろどり)」。
これまでTVや雑誌などに何度も取り上げられている有名な取り組みですので、ご存知の方も多いと思います。

 

過疎が進み、これといった産業もない田舎町。
暇なので男性は朝っぱらから酒を飲み、女性は日がな一日他人の悪口を言って過ごしているという状態。
私もかなりの田舎町出身なので、過疎の町にありがちなこういった状況って、すごくよく分かります。

 

そしてこの本を読んで思ったのは、人間いくつになっても、忙しいくらいの方が幸せなんじゃないだろうか、ということ。

 

することがなくて、毎日のように診療所やデイサービスに行っていたお年寄り達が、今では「忙しいて、病気になるひまがないんよ」と毎日笑顔で働いている。

 

パソコンで毎日市況を調べ、出荷する商品を調整する。
売上と順位が日々更新されることが良い刺激となりやる気につながった。

 

年収1,000万を超える農家も出てきた。
家を改築し、息子や孫夫婦を呼び戻すこともできる。
新築の家が建ち、Uターン・Iターンで移住してくる人も増えてきた。

 

「自分で稼いで、自分で使えるこのうれしさっていうのは言葉にできん」
「自分の子や孫に、自分のお金として使える喜びは、男の人には分からん」

自分で立ち、自分で稼ぐことの感動。
いくつになっても現役で、自分が人生の主役になっている。
この喜びというのは本当に尊いものだと思う。
高齢者、特にこれまで表舞台に立つことがなかった女性を主役にしたことで「彩」は成功し、町の活性化につながっていった。

 

今や人口の2倍もの視察者が訪れるという上勝町。
だが同じ葉っぱビジネスで成功したところは未だないという。
上勝町の成功は横石さんの力によるところが非常に大きかったからだろう。
最初は誰にも相手にされなかった彩ビジネス。
根気よく説得を続け、徐々に信頼関係を作っていった。
どういう葉っぱが売れるのか?給料を1円も家に入れず、自腹で料亭に通い続けた。
なかなかできることではない。
おばあちゃん達をやる気にさせる仕組み作り。これも試行錯誤の繰り返しだ。

 

簡単ではない。
だけど不可能なわけでもない。

 

本書の中で横石さんは言う。

 

「福祉」は、みんなが幸せになることであって、「してあげる」ことでもなければ「いたわる」ことでもない。
「そんな年寄りまで働かせて」ということではなく、お年寄りだからできる仕事を生み出し、稼ぐことで人も町も元気になれば、それこそが「福祉」になっていると思う。
箱物の充実だけでなく、一人ひとりに自分が必要とされている「居場所づくり」を、地域全体で考え出していくことが、本当の福祉ではないだろうか。

 

少子高齢化社会における見事な解決策の一つがここにある。

 

マンガもありました。

『葉っぱがお金に化ける?!』

絵は、岡山の中国デザイン専門学校の生徒さんが描いたものらしいです。

 

また、お年寄りの力というのは、子育て支援にも活かせると思います。
保育園じゃなくても、人生経験豊富なおばあちゃんベビーシッターに待機児童を預かってもらうというのはダメなんでしょうか?
映画や小説にもよくありますが、子どもと老人の組み合わせって好きなんですよね。
子どもの情操教育的にもいい影響があるんじゃないかと思います。

こちらもオススメ。
『世代間交流 -家庭教育の一環として-』

核家族化が進み、孤独な一人暮らしを強いられている高齢者がいる。
一方で、近くに頼れる人がなく、子育ての悩みや不安を一人で抱え込んでいる母親もいる。
世代間交流先進国であるアメリカでの取り組み、現状を検討しながら、日本におけるこれからの世代間交流のあり方を提起する。

 

以前、ネット掲示板で「リアル8○歳だけど質問ある?」(正確に何歳だったかは不明)というスレッドを見たことがありますが、何か意外に良スレになってたような気がするんですよね。
「どうせ釣りだろ?」と最初は皆疑ってかかっていたのに、最後には「じいちゃ~ん、待ってたよ~」「今日は何してたの~?」とか本当におじいちゃんと孫達、みたいなすごく和む掲示板になってたんですよね。

 

パソコン、というかネットも、高齢者こそ利用すればいいと思うんですよね。
注意しないといけないことはもちろんありますが、うまく使えば、老若男女問わず新しい仲間ができて、生活にもハリが出てくると思います。

 

シニアが作ったシニアのためのパソコンテキストあります。
『ぴんコロICTテキスト―高齢社会をよりよくするための挑戦』

09.07.28

岡山の林原グループが「カンブリア宮殿」に!

昨夜の「カンブリア宮殿」は、岡山が誇るユニーク(オンリーワン)企業「林原グループ」がとりあげられていました。

 

林原といえば駐車場、そして林原美術館というのが一般的な岡山市民が抱くイメージです。
トレハロース以外で、他にどういう研究をされているかとか、地元とはいえ、実はよく知らなかったんですよねぇ。ということで昨日はバッチリ録画し、興味津々で見ておりました。
家のハードディスクは真っ新な状態となりましたが、新たな人生をまた二人?で歩き始めました)

 

若干19歳で突然の社長就任!ということも知りませんでした。

色々なご苦労もあったと思いますが、今や世界が注目するバイオ企業なんですからすごいですよね。 

 

同族企業というのは問題視されることも多いですが、非上場+同族経営だからこそ、目先の利益に直結しない基礎研究を続けることができる、という言葉には「なるほど~」と思いました。

 

そういえば以前働いていた会社で、女子社員全員に林原さんより、化粧品の新製品セットが支給されたことがありました。
たぶんトレハロースが入っていたと思います。
しかもよくあるミニミニサイズの試供品ではなく、2~3週間はたっぷり使えそうなサイズで、洗顔から化粧水、乳液的なものなど基礎化粧品一式が入ったセットだったと思います。
正社員だけでなく派遣社員まで女性勤務者全員に配られたのですが(当時の私はハケンさん)、相当数いたと思います。
「林原さんって、何て太っ腹な会社なんでしょう!」と思った記憶があります。
その節はありがとうございました。

 

『独創を貫く経営 私の履歴書』

 

残念ながら「品切れ」となっているようですね。

 

『創造のちから―「不思議な企業」林原の発想』

 

『日本でいちばん大切にしたい会社』

 
同書掲載の日本理化学工業株式会社、中村ブレイス株式会社は「カンブリア宮殿」でも取り上げられていました。

09.07.24

徳島でうだつをあげる?

古い話で恐縮ですが、今年のGW、徳島へ行ってまいりました。
瀬戸大橋はじめ本四連絡橋の通行料も1,000円となり、今年のGWは特に四国旅が人気だったようです。香川のさぬきうどん店も2~3時間待ちの大行列なんてところがいくつもあったとか。

 

徳島にも見所はたくさんあるのですが、今日は今回の旅テーマの一つ 
「うだつが上がらない」の語源を訪ねる 
について書いてみたいと思います。

 

徳島県美馬市脇町には、その語源といわれる「うだつの町並み」があります。 
この通称「うだつの町並み」は東西約430㍍。
国の重要伝統的建造物に指定された商家や蔵が八十八棟、延々と連なっています。
歴史が息づくきれいな町並みでした。

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そもそも「うだつ(卯建)」って何なのでしょう?

説明書きがありました。

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(看板より) 
 うだつ「卯建」は、二階の壁面から突き出した漆喰塗りの袖壁で、火よけ壁とも呼ばれ防火の役目をしていました。
 江戸時代、裕福な商家はこの「うだつ」をあげた立派な家を競って造りました。
 ことわざ辞典にいつまでもぐずぐずして一向に出世できないことを「うだつがあがらぬ」と記しており、この語源になったのではないかと思われます。
 

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 脇町は徳島県を東西に流れる吉野川の中流にあるのですが、かつて吉野川流域は日本最大の藍作地帯でした。脇町はその水運を利用して、江戸時代から藍の集散地として発展し、一時は百を超える藍商人たちが栄華を極めたといいます。
元々は防火という実務的な役割を担って登場し、後に装飾としての意味合いが強くなってきたという「うだつ」。
その設置にはかなりの費用がかかるため、豪商達は富の象徴としてこの「うだつ」を競ってあげ、様々な装飾も施し豪華さを誇ったのだそうです。

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もっと写真があったらよかったんですが、うだつにも色々と個性があって、すごく凝った装飾が施してあったり、隣近所で競い合っていた当時の栄華が偲ばれます。
建物の内部が公開されているところもありました。
タイムスリップしたような気分が味わえますよ。

「重要伝統的建造物群保存地区」「日本の道100選」にも選ばれた町並みです。

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図書館もうだつが上がっていますO(≧▽≦)O

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 他にも、近くの郵便局やスーパーマーケット、歯医者さんもうだつが上がっていて、何かそういうサービス(?)って観光客にはうれしいですよね~。旅気分が盛り上がるというか。

 
またこのすぐ近くに、山田洋次監督の映画「虹(にじ)をつかむ男」の舞台となった劇場「オデオン座」もありました。

 

日頃何気なく使っている言葉、言い回しでも、その語源を辿り、その地を訪ねてみると、なるほど的を射た表現であると感心するとともに、当時の人々の暮らしぶりまでもが鮮やかに浮かびあがってくるようで、おもしろいなーと思いました。
また機会があれば、他の語源も訪ねてみたいです。

 

語源を訪ねてみたくなった貴方には、この本がオススメ。
『地団駄は島根で踏め』


 

 

 

徳島は他にも、祖谷のかずら橋、眉山、鳴門の渦潮、大塚国際美術館などなど、見所満載でした。また機会があればそれらのお話も!

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 待ち人が予想以上の大行列で、泣く泣く渡るのを断念したかずら橋。

 

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大塚美術館内の庭園。大鳴門橋がすぐ側に見えています。

 

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うずうず~。
この日はあまりうずうずしていなくて残念!

 

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眉山から見た徳島市。天気がよかったら淡路島とかもっとくっきり見えたはずなんですが。

 

 

(画像加工:「微笑みメガネ」J氏)

鮮やかな緑と空がよみがえりました。ありがとうございました!

09.07.14

失ってから気づくもの

今日の岡山は「晴れの国」の名にふさわしい快晴でした。
そしてそれとは真逆に、私の心はどんよりとしています。

 

実は先日、ショッキングな事件がありまして・・・。
愛用していたHDDレコーダーが操作中に固まってしまい、どうすることもできず、録りためていたものがすべて、きれいさっぱり無くなってしまったのです。
テレビっ子の私にとって、これは大層辛い出来事でした。

まだ見ていないけれど保存版にするであろう番組がいーっぱいありました。

 

まめにダビングしておかないからだ。おっしゃる通りです。
仕事柄、時代の流れにも敏感でいることが求められるため、おもしろいかもと思われる番組は、とりあえずすべて録画していました。なのでHDは常に満杯状態。
平日はほぼ時間が無いので、録画番組チェック・整理は休日にまとめてとなるわけですが、他にも休日のまとめ仕事は色々あって、全然さばききれていなかったのでした。。。

 

そしてショックを強めたのはそのタイミング。なんで今日なの?!っていう絶妙なタイミングだったんです。これが一日前だったら、いや二日前だったら、傷はもう少しばかり浅かったはず。

 

直近に録画していたもので、見ることができず悔やまれるもの例
1. 何日も前から楽しみにしていたマイケル・ジャクソン追悼特番
     (そんなに好きだったのか?いや、正直そんなによくは知らなかったのですが、亡くなってから「本当にすごい人だったんだなぁ」と思い知った次第で。亡くなってから初めて、あるいは改めてそう思った、という人は多いはず!)

2. 半年前から楽しみにしていたドラマの新シーズン第1話
  (前シーズンの最終回が「え~!ここで終わり~?!」というアメリカンドラマにはありがちな衝撃的なラストで、その後いったいどうなってしまうのかと悶々としたまま半年も待たされていたのです)

 

他にも悔やまれるのは、保存版にする可能性の高い「情熱大陸」とか「プロフェッショナル・・・」とか「カンブリア・・・」とか「美の巨人」とか「がっちり・・・」とかとかとかー。「クローズアップ現代」の太宰治がテーマの回もまだ見てなかったし。あぁそうだ。かわいい子ライオンちゃんやチーターの秘蔵映像もあったはず。

 

(*´Д`)=3ハァ・・・。でも仕方ないですね。消えてしまったものはもう諦めるしか・・・。
全然さばけていなかった訳だし。管理できもしないのに、身の丈に合わない野望(?)を持った私が間違っていたのでしょう。

 
以下、ハードディスクに捧げます。

 

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君が家にやってきて、僕のテレビライフは劇的に変わった。

 

君と過ごした3年と9ヶ月。 

いつだって君は僕を楽しませてくれた。

嫌な顔一つせず、僕のために骨を折ってくれた。
そんな君の優しさに甘え、いつしか僕は君を酷使しすぎていたのかもしれない。

 
このところ、確かに君は調子がよくなかった。
すぐに反応してくれないことがあった。

だけど少しの間をおいて、再び君はいつものように僕の願いを聞いてくれた。
僕たちの関係は何も変わってなどいない、そう思っていた。

 
「ハードディスクがいっぱいになりました」

「ハードディスクを整理してください」
時折見せるそんなつぶやきにも、僕は見て見ぬふりをした。
忙しさを言い訳に、最低限の整理・消去のみを行い、君がずっと一人で抱えていたであろう問題に、真正面から向き合うことをしなかった。

 
そうだ。君は悪くない。悪いのは全部僕だった。。。

 

君は僕にワクワクするような刺激と愉しみをくれた。

そして同時に、この世の無常や理不尽さ、切なさまでをも教えてくれた。

 
これまで本当にありがとう。
ありがとう。ハードディスク。。。

09.07.13

メメント・メモリ2

「ひみつの嵐ちゃん!」という番組に「マネキンファイブ」というコーナーがあります。
これは嵐の5人が、例えば「海にデートに行くときに着る服」とかいう「お題」でそれぞれ服を選んできます。
その服を着て「マネキン」になって立っているところに、後から入ってきた女性ゲスト4人が、順番にお気に入りのマネキンを選んでいき、最後に売れ残った人が負け。
といったようなコーナーなのですが、これがコワい。
女性ゲストのつっこみ所が、ほぼ一緒なのです。
「このストールはなぜしてるの?」
「なんでこのインナーは白にしたの?」等々
「嵐」は芸能人ですから、一般の男子よりはオシャレに関して気を使ってるとは思うのですが、それでも女の子のセンスの前ではまったくの無力です。
僕も含めて一般的な男のオシャレメモリは女の子の10倍粗いと思いますね。
***
そんな僕ですが、文字とかデザインに関しては、細かくありたい。もっと細かくありたいと思っています。
例えば本文の文字組。
どんな文字を使うのか? 文字デザインも色々ありますし、文字の太さも沢山あります。
例えば同じリュウミンという文字でも6種類ぐらい太さの違うものがあります。
リュウミンの仮名だけに限ればさらに16種類ぐらい増えます。
文字の種類が決まっても、文字のサイズをどうするか?
字間は詰めるのか、空けるのか? 行間は広くとるのか、それとも詰め気味に?
ノンブルの書体は? 柱はどうする? 等々きりがありません。
これが表紙になると、もっと細かくなってきます。
一文字一文字字間を調整することはもちろん。場合によっては文字サイズも一文字づつ変えたり、平仮名だけ別の書体にしたりと、細かく調整していきます。
文字を置く位置も重要ですから、プリントアウトしながら慎重に検討します。
カラー印刷の場合は色のこともあります。
例えば「青」と一言に言っても無限にありますからね。
黄色がかった青もありますし、緑がかった青もあります。
もっとも相応しい色を選ばなくてはいけません。
今も一生懸命やってはいるのですが、もっともっと突き詰めて細かく正確なメモリを身につけていかなければ・・・。
日々努力ですね。
***
以前ファッション誌で、あるスタイリストさんが、同じ色同じ型のボトムの「サイズ違い」を買って、トップスによって使い分けているという話を読みましたが、やはりプロたるもの、そこまでの拘りが欲しいですよね。

09.06.22

メメント・メモリ

僕には米の味はよくわからない。
***
先日、某バラエティー番組で、最新式炊飯器で炊いた米の食べ比べをしていた。
みんなが「これは、甘い」とか「俺はこれが一番好きだな」とか行っている中、一人スマップの中居くんが「ほんとかよー、みんなわかってんのかよー」と、まったく味の差がわからなかったようなのだ。
これは僕にもきっとわからないと思います。
僕のまわりにも「この店の米がうまいよなー」とか「この水おいしいー」とか言う人が沢山います。
米とか水とか、うどんとか・・・悔しいけど、どれもよくわからないな。
多分味に対するメモリが粗いのです。
これが、コーヒーとかパスタとか自分の好きなものになってくるともう少しメモリが細かくなってくるんですがね。
なんにしても僕の舌は、たいして当てにはなりません。(バカ舌?)
***
こんな僕でも自分の興味があることには細かいメモリを持っていますよ。
例えばテニス。
最近ラケットを買うことはかろうじて我慢しているので、代わりにストリングスを色々試して見ているのです。
一口にストリングスと言っても、ナチュラルからモノフィラメント、マルチにポリそしてハイブリット等等
素材だけでも沢山ありますし、各々のメーカーによる違い(これも大きいです)に太さの違い、はたまた張るときのテンションの違い、ラケットとの相性など、言い出すときりがありません。
全てを試すことはとうてい不可能ですから、色々情報を集めたり、ストリンガーにアドバイスを求めたり、自分の感性をたよりに探すしかありません。
***
まず僕が今のラケットに最初に張ったのがこれテクニファイバーのXR3の1.25mm(マルチ)です。
パッケージもカッコイイ、フランス製のストリングスです。

これは、いいストリングスでした。しばらくは季節によってテンションを変えながら、これを張っていました。
ただ耐久性があまりなく。ひと月もたないんです。
それに、よりいいものがないかなーと思って、次に張ったのがトアルソンのムゲン1.25mm(これもマルチ)です。

これも良かったんです。XR3と比べると、ボレーやスライスがうちやすく、キレのあるボールがいっていました。ただハードヒットすると、すこし打ちごたえが無い感じで、安心して振り切れませんでした。
てことで、ついにポリに手を出すことに・・・
ポリは一般的に硬くて身体に負担がかかると言われていますので、肘痛持ちの僕は避けていたのですが、好奇心には勝てず張ってしまいました・・・それが今のストリングスのテクニファイバーブラックコード1.24mmです。
これもパッケージがカッコイイんだな。色も黒でラケットとのマッチングもいいし・・
で、これは気に入りましたね。
ネットで調べると色々な感想があるのですが、僕はこのストリングスは柔らかいと思います。
ただハードヒットするとしっかりとした手応えがあり、安心して振り抜けます。
またハードヒット時の打球音も大きく、爽快感があります。
断面が5角形のため、ともすると、ボレーする時に滑ることのあるポリエステルですが、食いついてくれます。
ボレーはムゲンの方がいいですが、僕はシングルスメインですから、このくらい打てれば充分です。
そんなわけで夏の間はこのストリングスでいこうと思っています。
***
でも冬になったらボールが飛ばなくなるし、肘にも負担がかかってくるので、XR3の1.30mmにするか、それともブラックコードの1.18mmにするか、今のままでテンションを2ポンドばかり下げるか・・・
うーむ・・今から悩みます・・・。
***
人は色々なメモリを持っているものです。
僕の「米メモリ」は「硬い」か「柔らかい」の2つのメモリしか無いかもしれません。
でも「テニスのストリングスメモリ」には0.05mm刻みのメモリが刻まれているのです。

09.06.16

これって上手?

テレビを見ている時下の子が、よくこの質問をする。
「これって上手?」
“これ”というのはテレビCMのことである。
つまりこのCMはよく出来てる?ってことである。
この子は未来のCMプランナーでしょうか?
***
お父さんの意見を求めてくれるのは嬉しいし
いつも能書きをたれている立場上、わからんとも言えず
「印象に残るからうまいってことじゃない?」
とか
「子どものかわいさに頼っているのは卑怯だよね」
とか、知った風なことを言ってみる。
***
ちなみに彼が一番気に入っているのはソフトバンクのおとうさん犬のCMだ。
まあ確かに人気があるしね。
「とうさんはなにが一番すき?」
「そーだな・・かむんとふにゃんふにゃん・・・てやつだな」(ロッテのFit’sである)
「のーぞのーぞのぞみーって歌もカワイイし、渡辺直美の踊りもうまいしね」
「あーあのシロクマが踊ってるやつ?」
「それは男の子バージョン。とうさんが好きなのは佐々木希のほう・・」
「って、しかもあれで踊ってるのはウサギだろ!」
「えーシロクマだよ!!」
***
ならネットで調べるかとYouTubeを見ることに・・・
まずは佐々木希バージョンから・・・
「あれっ最初はマネキンで途中から渡辺直美に化けるんだ。。知らなかった」
てことは、佐藤健バージョンでは、最初はウサギがいる?
いやウサギはいない。
じゃあシロクマが・・・?
いるわけない!!
そこにいたのは・・・ボルゾイ!?
「イヌだったんだ・・・」
***
ごめんなさい
とうさんの意見はあてにならないな。
ろくに見てないもんね。
とうさんはカワイイ女の子が出てればいいんだよ。
おまえもCMプランナーになるなら
こんな人を相手にしないといけないんだよ。
大変な仕事だぞ!
***
人にモノを伝えるのは難しいんだ

09.06.11

歩いても~歩いても~


久しぶりに映画をみました。「歩いても 歩いても」です。
これって、「ブルーライトヨコハマ」のフレーズから取られたタイトルだったんですね。
観てる最中は、まったく気が付きませんでした。
後から他の人のカスタマーレビューを見て、「おお!そうだったのか!」って気が付きました。
ニブイ・・
カスタマーレビューには「最後のナレーションは余計だ」ってのもありましたけど
僕は「ナレーションなんてあったっけ?」
って感じで・・・
随分ボーとして映画を観ているようです。
***
「誰も知らない」の是枝裕和監督作品ということで観てみたのですが
この作品とくにこれといって事件はおこりません。
阿部弘が演じる主人公が実家に帰って一泊する話です。
あらすじが一行で書けます。
だから退屈かっていうと、そんなことはないですよ。
みんな思い当たるところが沢山あるんじゃないですかねー。
僕が一番リアルに感じたところは
夏川結衣演じる主人公の妻が、義母が里帰りする息子のためにパジャマを買って用意しているのに、自分のはないのか。と主人公に愚痴るところですね。
阿部弘がちょっと困って「でも歯ブラシはちゃんとあったぞ」
って答えるところが解かりすぎる(笑)
***
それと
登場人物各々が個別の関係性をもっていて、例えば主人公の母親が娘に見せる姿と、息子に見せる姿ではまったく違っていたり、もちろん主人公と母親、主人公と妻の関係でもまた、まったく違う様子だったり・・・
本音と建前じゃないですけど、相手によってまったく違うんです。
でも、どの人と話してる自分が本当の自分かって、解からないですよね。
誰にも見せない姿っていうのもあると思うし・・・
そんなことを含みながら日々流れていくのだな。
そんなことを思いながらボーっと見てたわけで・・・(なぜか「北の国から」の純になってる)
***
この最後のナレーションも余計だろうか?

09.04.30

“冗談は顔だけにしろよ!?”

この台詞にピンときた方は、たぶん同年代ですね。( ̄ー+ ̄)ニヤリ
そうです。あのむっちりほっぺのアーノルド!
子どもの頃大好きだったアメリカンドラマ「アーノルド坊やは人気者」が、ついに、ついに、DVDとなって帰ってくるんですーーー!!!キャー!パチパチパチ!

 

地域によっても違うと思うんですが、1980年代に何度か再放送されていたと思います。
ハーレム育ちの黒人兄弟ウィリス(兄)とアーノルド(弟)は、ある日突然、お金持ちの白人家庭に引き取られることになる。新生活で巻き起こる様々な事件を軸に、周囲の人々と繰り広げられるやり取りをユーモアたっぷりに描いたハートフルコメディ。

 

そしてこのドラマを印象深くしているのは、笑いの中に時折顔を出す、人種差別や薬物問題といったシリアスな社会問題でした。重くなりすぎず、だけど子どもなりに何かしら感じることができる、笑って笑って笑って泣ける、本当に秀逸なドラマだったと思います。

 

養父となるドラモンドさんがまた、いい人なんですよね~。
家族って「血のつながり」じゃないよな、って思います。

 

そして悲願だったDVD化、それは「たのみこむ」から実現した企画なのでした。
「たのみこむ」とは、ユーザーから企画やリクエストを募り、条件をクリアできれば商品化、販売が実現するという消費者リクエスト型のショッピングサイト。
「こんな商品を作ってほしい」という企画案や「なつかしのあのドラマを是非DVDに!」といったリクエストを投稿することができ、他の人が発案した企画やリクエストに賛同投票することもできます。
実は数年前、同サイトで“「アーノルド坊やは人気者」DVD化”という発案を見つけ私も賛同していたのですが、歳月は過ぎ、たのみこんだことすらもう忘れていました。
ところが数日前、「たのみこむ」から「アーノルド坊やは人気者」DVD化決定とのメールが届いたのです!!
願いって、叶うこともあるんですね~。・゜゜・o(iДi)o・゜゜・。

 

これまで「たのみこむ」から商品化が実現したものはいくつもあり、NHKで今も再放送中の「フルハウス」や、不朽の名作「大草原の小さな家」も確かそうです。私も賛同しました。

 

そして今回、アーノルドと同時にDVD化が決まったのは、今NHK教育で再放送中の「アルフ」。何とDVD化リクエストランキング第1位だったそうです!
そんなに人気なんですね。あの毛むくじゃら♪
いや、私も好きですけどね。でもアーノルドの方が思い入れは強い。

 

発売は8月26日とまだ先ですが、予約しちゃいますよ~。たのしみ~((o(^-^)o))

こちら↓から購入すると限定特典も。
たのみこむ公式サイト
http://www.tanomi.com/

 

アマゾンでも予約受付中。

「アーノルド坊やは人気者」1stシーズン


 

 

「アルフ」1stシーズン