▼‘テレビ・映画’ カテゴリーのアーカイブ

09.04.21

ミステリーの新しいカタチ

4月といえばTV番組の大改編期ですが、新番組「探偵Xからの挑戦状!」で、NHKが新しい試みを始めています。
ケータイ小説とテレビ番組を連動させた「ケータイコラボミステリー」企画。

 

まずはNHK携帯電話サイトで「問題編」となるケータイ小説を6日間分割で配信。

その後「解答編」はテレビ番組で、30分のドラマ形式で見せるという流れ。
謎を解く手がかりはすべてケータイ小説の中で示されており、犯人当てクイズに投票することもできます。

 

番組は4月2日午前0時10分スタート(毎週水曜日深夜放送)だったのですが、どんなものかと初回のみ参加してみました。
時間が無かったのでケータイ小説はざざざっと流し読み。推理する間も無くテレビ番組スタート。

これって携帯を持っていない人とか、事情を知らずテレビのみ見た人には意味不明な番組になるのかなぁと思っていたのですが・・・、結論から言うと「大丈夫」だと思います。
テレビでもケータイ小説に書いてあったことのおさらい的な説明がされていました。(と思います。既にうろ覚え・・・。)
番組放送後は、ケータイでも解答編を読むことができます。

 

ただ「問題編」を読むことができるのは携帯のみでPCは不可なんですよねぇ。

TV離れが進んでいるといわれるケータイ世代の若者を取り込みたいということなんでしょうが、ケータイよりPC世代(?)な私はちと不満。

どうなんだろう?電車とかバス通勤の人なら通勤時の暇つぶしにいいのかなぁ? 

詳しくは「探偵Xからの挑戦状!」サイトをご覧ください。(直リンク不可なので“探偵Xからの挑戦状!”で検索してみてね!)

 

 

ネットは既存メディアを駆逐するか?
数年前からしきりに論じられていることですが、「本」という媒体に限っていえば、個人的には本が無くなることはないと思っています。(それはなぜかと聞かれたら、長くなるのでまたの機会に!)

 

そしてクロスメディアミステリー。
実は弊社でも2年前にやっておりました。y(^―^)y

本の中では犯人を明かしません。
  「犯人は誰?」
  「答えはWEBで」

本に書かれている専用サイトにアクセス(PCでも携帯でもOKです♪)していただき、ストーリーに関連したいくつかのクイズをクリアすると解答編をご覧いただけます。

また「ネットとかやりません」、「やっぱり答えも紙で読みたい」という方のために、ご希望であれば解答編の郵送対応もいたしております。

 

『ノー・ソリューション -解決編のない推理小説-』
以下の3編を収録。
「消滅した夜 ―記憶に残る福井の謎―」
初級編:舞台は福井県。敦賀から北海道へ向かうフェリーの中、殺されたのは資産家老人。容疑者と目された後継者候補の孫たち。
    失われた記憶、それは“私が殺人を犯した”記憶だったのか?
「オルフェウスのダンジョン」
中級編:舞台は大阪市。被害者は「地下街シリーズ」で人気の推理作家。次作となるはずの大阪地下街殺人事件が本物に。手がかりはボイスレコーダー?
    地下は地上の合わせ鏡や。ナニワ6地下街を捜索せよ!
「うつし夜は悪夢」
上級編:舞台は三重県名張市。ミステリー愛好会のオフ会で、第一の事件は起こった。なぜだか懐かしいその町並み。デジャヴュ。。。ドッペルゲンガー。。。
     乱歩生誕の地で起きた幻想、それは「うつし世の夢」。

09.04.21

変わる国立大学病院

今朝の「めざましテレビ」(フジ)で、「変化する国立大学病院」として、いくつかの大学病院で行われている様々な取り組みが紹介されていました。

 
とかく「待たされる」というイメージの強い大学病院ですが、受付・支払いをコンピュータ化し、薬を院外処方にするというシステムで人の流れをスムーズにしていたり、待ち時間が気にならないようカフェを併設している、などといったことです。

そういえば岡山大学病院にもスタバが入っていました。

 

国立大学病院も独立行政法人となり、サービスやマネジメント力というものがより求められる時代となっているのです。

 

そして東京大学病院や東北大学病院などと共に紹介されていたのが徳島大学病院。
番組で取り上げられていたのは、シミやイボなどの美容的な悩みに対応する美容センターがある(保険適用外で自費診療)ということ。また、エステティシャンもいて術後のケア・相談に応じているということでした。

 

そしてここからは番組内にはなかったことですが、徳島大学病院は医療・看護サービスの質向上のための具体的手段として、国内大学病院としては初めてISO9001の認証を取得した病院でもあります。

現在はそれに加えPマーク、病院機能評価も取得しており、それは患者さんだけでなく、スタッフの満足度向上にもつながっているそうです。

 

そして看護部で取り組まれてきた実践記録、弊社より刊行しております。

『ISO9001が看護を変える』

09.03.18

【花粉+黄砂】おしゃれマスクで撃退なるか?

うららかな春の日差しに浮かれてみたいのはやまやまだが、襲い来るくしゃみ、鼻水、目のかゆみなど各種症状によりそれどころじゃないのよ!という全国花粉症と闘う同志の皆さん、こんにちは。

 

辛いですよねぇ。
私も鼻炎薬無しでは仕事にならないので毎日薬漬けなのですが、鼻炎薬って口の中がすごく乾燥するので喉が痛くなるんですよね。

 

花粉シーズン終了まで、できることならずっと引きこもっていたいくらいなんですが、それでは食いっぱぐれてしまうし時にはつきあいもある。
「外、出たくないな~」そんな鬱々気分を少しでもアゲるために、今年はこんなおしゃれマスクを買ってみました。

 

こんなのです。

20090318191000002 

ピンクの水玉~♪

 

 

20090318191500001

そして無地ピンク~

紐までピンクですよ~。

 

ここ↓で購入しました。

デザインマスク・コレクション
http://picomask.com/

最初は別会社のものを購入しようとしたのですが、あまりにもレスポンスが遅く(というか無く)見切りをつけました(`×´) 。
こちらのお店は対応が速くてよかったです。

 

使い捨てマスクもピンクが出てますね。

できることなら耳にかけるところまで全部ピンクにしてほすぃ。
でも「超立体」はいいですよねぇ。
息をするのも楽だし、耳にかけるところも幅広で柔らかい不織布なので痛くならない。
寝る時にはコレ(の白いやつ)使ってます。

 

スギ花粉は今がピーク、もう一踏ん張りのはずですが、少し前のTV番組で気になる情報を耳にしました。
2/28放送のTBS「報道特集NEXT」で特集されていた、花粉症と黄砂の関連についてです。
http://www.tbs.co.jp/houtoku/onair/20090228_2_1.html

 

まずは「花粉症シーズンが終わった頃には通常患者さんが減るのですが、去年はあまり減らなかった。」という医療現場からの報告。
これ!私にも思い当たるふしがあります。花粉飛散のピークを過ぎたはずなのに、結構長いこと鼻のグズグズが治まらなかったんですよねぇ。花粉だけじゃなく別のアレルゲンもあるのでは?と薄々感じてはいたんです。

 

日本に黄砂が飛来する日数は年々増加傾向にあると言われており、スギやヒノキの花粉が飛散する時期と黄砂が飛来する時期は重なります。
「(黄砂は)花粉症単独の影響を、さらに何十倍にも悪化させる作用があるのではないかと考えています」と話すのは、黄砂と花粉症の関連性について研究している大分県立看護科学大学の市瀬孝道教授。

「花粉が少なくても黄砂が来た場合に花粉症が増える、花粉症にかかる患者が非常に増えるという可能性がありますね。(これまでは)アレルギーの病気を起こさない人も黄砂を吸い込むことによって、アレルギーという病気を発症してしまう可能性はあります」とのこと。
モルモットを使った実験では、花粉だけよりも花粉+黄砂の方が明らかに激しい炎症がおこるということが確認されています。花粉に黄砂が混じると、抗体の量が増え、より強いアレルギー反応が引き起こされるのだそうです。

 

黄砂も(ゴビ砂漠などで巻き上げられた)発生直後はただの砂。それが中国の工業地帯などを通過し日本に辿り着く頃には、大気汚染物質のほか多くの微生物が付着しており、その微生物の死がいなどがぜんそくや花粉症、アトピーなどの症状を引き起こす原因「アレルゲン」になっているというのです。
黄砂を顕微鏡に映した画像も出ていたのですが、小さな黒い点々がい~っぱいうごうごしているのが見えました!そのうごうごしていたものが黄砂にくっついていた微生物なんだそうです。
∑(; ̄□ ̄A

 

黄砂の被害はお隣韓国の方がより深刻なのではと思いきや、市瀬教授によると「日本の黄砂は韓国と比べて細かく、肺に入りやすい。微量でも吸い込むと花粉症や喘息などが悪化する可能性があり、マスクで防ぐことが必要だ」とのことです。
遠くへ行けば行くほど危険な砂へと変貌をとげていく黄砂・・・。

 

他人事では済まない中国の砂漠化と大気汚染。
国をまたいでの対策、枠組みが必要急務と思われます。

09.02.23

2009年アカデミー賞作品賞受賞!!

今回のアカデミー賞には注目していました。
先ほど「スラムドッグ$ミリオネア」が作品賞他8部門受賞したと知り、何だかもう、ちょっと泣きそうです(;△;)

 

       学校にも通わなかった。
       本も読まなかった。
       でも確かに、ぼくは「答え」を知っていた。

 

やっとこの本をご紹介できる時がやってきました。あ~、もう↑のコピーだけでもグッときます。
今回、見事アカデミー賞作品賞を受賞した「スラムドッグ$ミリオネア」の原作、

『ぼくと1ルピーの神様』です。
随分前に読んだものですが、これがおもしろくて、いつかご紹介できればと暖めておりました。

 

エンターテイメント性も高いお話なので、映画化には向いているだろうなと思っていましたが、アカデミー賞までとってしまうとは!
あ、でも映画は原作とは設定、ストーリーが少々異なっているようです。
映画の日本公開は4月。映画は映画でおもしろそうなのですが、その前に是非とも原作を読み、自分の感性で味わっていただきたいです。本当におもしろいから。
映像でイメージが固まってしまう前に是非!

 

インド、ムンバイのスラム街に住む主人公の少年ラムは、インド版「クイズ・ミリオネア」とおぼしきTV番組で、史上最高額の賞金10億ルピーを手に入れる。
しかし、貧しく教養もない孤児の少年が難問に答えられるわけがない、とインチキの容疑で逮捕されてしまうのだ。

 

彼を助けるためにかけつけた女性弁護士に、なぜクイズに答えることができたか、生い立ちにからめて説明していくというストーリー。波乱に満ちた彼の人生が、8歳から18歳まで、行きつ戻りつしながら回想されるわけなのだが、この構成が実にうまい。
1問につき1エピソード。時系列ではなくクイズの出題順に語られていくため、最初は少々混乱するが、次第に「あ~、これはあそこからこうつながっていたのか!」とジグソーパズルのピースを一つずつあてはめていくようなおもしろさもある。

 

そしてラムの短い人生を追うことで、現代インドが抱える様々な問題も浮き彫りにされる。貧困、階級差別、強奪、児童虐待、売春、宗教対立に政治腐敗・・・。
近年、経済発展めざましいインドであるが、貧困層の生活はあまりに過酷で、その格差は絶対的である。クイズで正解するにつれ、賞金がランクアップしていくというクイズ番組は、インドの階級社会そのものを表しているのかもしれない。

 

淡々と語られるラムの人生の断片。状況的にはものすごく悲惨で、切ないエピソードも多い。

しかしながら彼の姿に、不思議と悲壮感は無い。
混沌に満ちた社会の中で、大人たちの身勝手な欲に翻弄されながらもそれを現実として受け入れ、その中で身を守る知恵を身に付けていく。
時に狡猾ともいえるしたたかさで窮地を切り抜けていく、そのたくましさが実にいい!

 

幼い頃からラムはよく逃げた。社会の底辺を這いずるストリート・チルドレンのことなど、警察も政府も、誰も助けてなどくれないことをよく知っていたからだ。
親しい人との別れも余儀なくされた。生き延びるだけで精一杯だった。
しかしある時、ただ生き延びるだけの生活から抜け出すために、彼はある決心をするのだ。
「運は自分でつかみとるもの」
それを、とてもわかりやすい形で教えてくれる。
読後感も爽快。

 

また、カシオのデジタル時計、ニンテンドーのゲーム機、ソニーのテレビといった日本製品が、富の象徴として随所に顔を出していたのも印象的。

 

著者はインドの外交官。トルコ、アメリカ、エチオピア、イギリスに赴任し、日本語版刊行時の情報ではニューデリー外務省に勤務という人物。
インドの階級社会においては明らかに支配者階級でしょう。格差や貧困など、国の状況として把握はしていても、実感としては分かるはずもないエリート中のエリート。
しかしながら、暇つぶしに書いたという本作がデビュー作にしていきなり話題となり、2006年時点で16ヶ国語に翻訳。そして映画はアカデミー賞を受賞してしまった!
なんだか若干モヤモヤしてしまうのは、貧乏人のひがみ根性というものでしょうか?
ともあれ、そんなモヤモヤを差し引いても、自信を持ってお薦めできる1冊。


 

 

いつの間にか、文庫版も出ていました。

09.02.13

ピースちゃん発見!!

先日、熱気あふれる某百貨店催事場を偵察(?)していたところ、とあるブースで目が釘付けになってしまいました。

カラフルで可愛らしい動物型のチョコ。それだけなら「あぁ、今年もかわいいチョコがあるな」で流していたかもしれません。しかしなんと、POPには「ピースちゃん」の文字が!!

(写真はお店の方の許可を得て撮影しました)

 

ピースちゃんについての説明書きが。

ピースちゃんの説明書きです。

 

買っちゃいました☆

買っちゃいました☆真ん中がピースちゃんです。

 真ん中がピースちゃんです(* ̄▽ ̄*)

 

 

お鼻がハートになってます♪ カワユス。

お鼻が♥になってます♪ カワユス。

 

このアニマルショコラは「神戸でチョコレートを作り続けて80余年」のゴンチャロフが、毎年この時期だけ、全国の高島屋で限定販売しているものだそうです。今年はピースちゃんをモデルにしたシロクマチョコが仲間入り。
そしてかわいいだけでなく、ブタさんはヘーゼルナッツクリームをストロベリー風味のチョコで、おサルさんはキャラメルチョコクリームをイエローのカラーチョコでコーティングするなど、なかなかちゃんと作られたトリュフのようで、お味の方も期待できそうです(゜―,゜*)ジュルッ
でもでもでもぉ、こんなにかわいい子達、食べられな~い(*゚-゚)
ま、いずれ食べますけど。みたいな?!(キングオブコメディ風に)

 

知らない人から見れば、ただのくま型チョコ。
だけどこれが名も無きホッキョクグマ(それでも十分可愛いんですけどね)でなく「ピースちゃん」だと思うと、より一層可愛く見えてしまうんですから不思議なもんです。
そういえば『星の王子さま』でそんな風なことを言ってませんでしたっけ?
王子さまが世話をしていたバラ?でしたっけ?それがただのバラではなく特別な存在となったのは、手間と時間をかけて世話をしたからだと。
飼い慣らしたものには責任がある」っていう言葉、すごく印象に残ってます。
ピースちゃんには直接何かをしたわけではないけれど、思い入れって本とかTVで見聞きしたことから始まる追体験によっても生じるものですよね。


 
星の王子さま』は、2005年に日本での著作権が切れてから続々と新訳が出版されていますので、自分に一番しっくりとくる翻訳を探してみてはいかがでしょうか。

 

話を戻しまして白くまのピースちゃん、ご存知だったでしょうか?
愛媛県のとべ動物園で生まれ、母グマの育児放棄により人工飼育で大きくなった実在のくまちゃんなんです。
細菌やバイ菌にとても弱いホッキョクグマの人口飼育は難しく、当時国内での最長記録は4ヶ月。
それでも、担当飼育員の高市さんは「自分が母親になる!」と決心します。

何も情報が無い中、ミルクの配合一つとっても闇の中を手探りするような状態でした。

片時も側を離れず、夜は自宅(ペット禁止のアパート!)に連れて帰り、夜泣きするピースをあやし、懸命にその成長を支えました。

そしてその甲斐あって、現在ピースは国内での成長記録を大きく塗り替え9歳に。

大きくなった今でも、とべ動物園一番の人気者なのです。

 
数年前、NHKのドキュメント番組で初めてピースちゃんを知ったのですが、も~そのありえない驚異的な可愛らしさにすっかりヤラれちゃいました。

だって、真っ白いふわふわムクムクな子がヨチヨチうごうごしてるんですよ~。

もー、あれは絶対ぬいぐるみだ、そうに違いないと思いましたよ。

 

だけどやっぱり、かわいいだけではなく、当然ながら色々な問題もでてくるわけです。
動物園で一生を過ごすピースのために、どうしてやることがいいのか、今何ができるのか、常にピースのことを第一に考え行動したいと思う高市さん。
その思い、理想と、組織の中での限界。
難しいなぁ。

 

ピースちゃん関連本も多数出ていますが、私が持っているのはこれ。

大好き!シロクマ・ピース

どう見てもぬいぐるみですよね??
ピースちゃんのかわいい写真がいっぱいです。
そして、NHK「にんげんドキュメント」で放映された番組がまるごと入ったDVDもついています!オススメ!

 

白クマ好きが高じて、これも買っちゃいました。
ホッキョクグマ

 

野生のホッキョクグマ(の子ども)もかわいいですよ~。

そしてクマを求めると、その道は星野道夫さんへと続く。
カバーのこのクマさん、すっごくいい表情ですよね。
ラブ・ストーリー

「アラスカの自然を旅していると、たとえ出会わなくても、
いつもどこかにクマの存在を意識する。
今の世の中でそれは何と贅沢なことなのだろう。
クマの存在が、人間が忘れている生物としての緊張感を
呼び起こしてくれるからだ。(本文より)」
素敵です。

 

 

そういえば今、映画「旭山動物園物語」が公開中ですね。
関連本がいくつも出版され、TVにも何度も取り上げられているのでご存知の方は多いと思いますが、幾たびもの閉園危機を乗り越え、動物本来の能力や行動を見せる“行動展示”という革新的な展示方法で来園者数日本一となった、日本最北の動物園のお話です。

 

私は動物園(やそれに類する場所)が好きですが、同時に人間のエゴの象徴でもあるような気がして、罪悪感を覚える場所でもあります。

 

以前北海道のクマ牧場でエサやり体験をした時のこと。客に向かって両手(前足)を上げ「ちょうだい、ちょうだい」という仕草をするクマ達がすごく可愛くて、喜んでどんどんエサを投げ入れていたのですが、反応の良いメイン広場?のクマ達とは対照的に、その隣の囲いにいるクマ達はエサを投げ入れても全く反応せず。暗く狭い穴蔵でじっとしたままのクマも何頭もいました。

そのあまりに無気力な姿を見た時、クマ達の置かれた環境を思い、ものすごい罪悪感に襲われました。狭いところに閉じこめられ、ただ見せ物にされて、きっとものすごいストレスだったんだろうな。人間って何て残酷なんだ。そして自分もそれに加担してしまったと。

 

自然に近い環境で自由に動くことができる行動展示は、動物にとっても随分ストレス軽減になるだろうと思います。
現在では多くの動物園が行動展示に取り組んでいるようで、それはきっと、何か救いになる気がします。

 

旭山動物園の名を一躍全国に知らしめたのは、やはりこの番組ではなかったろうかと思います。

映画の前にこちらも是非是非おすすめです!
プロジェクトX 旭山動物園 ペンギン翔ぶ “閉園からの復活”」

09.02.02

自分の《色》を


この映画結構好きなんですけど、今回のテーマに直接は関係ありません。
映画についての感想(さすがにフランスの男は筋金入りだなーと思いましたが・・・)は、他のサイトやブログに譲ります。僕がこの映画を見ながら気になっていたのは「色」のことです。

この映画の色、結構好きですね。色々な色があるんだけど、少し彩度が低い感じで地味すぎず派手過ぎない。

こんな感じの色を出したいですね・・・

写真でも。

そう今回は写真の話です。

***

最近デジタルで写真を撮るようになって、より色で悩むようになりましたね。

フィルムの頃は、フィルムを選ぶことぐらいしか、ど素人の僕には、色をコントロールできなかったのが、デジタルは自由に色を変えることが出来ます。

肌の色一つをとっても、やや黄色がかったもの、すこしマゼンダ(赤紫)がかったもの、青っぽいものなどかなりの幅があります。

自分はどんな色が好きなのか、どういうトーンが好きなのか、それによって全然色が違ってきます。

本屋などで、ファッション誌が並んだ棚を見てもらえば、ほんとうに色々な肌のいろ(個人差だけではなく)があるのが解かると思います。

もちろん、ここには印刷の技術も絡んできますが。

***

以前、写真の雑誌でプロカメラマンが何人か集まって、同じネガをそれぞれプリントする試みがありましたが、各々まったく違った作品になっていて、驚いたことがあります。

写真は撮るだけでは終わりません。なにをどう撮るかだけではなく、どうプリントするかも非常に重要だと思います。

自分の「色」が出せるようになりたいですね。

08.12.22

ヌーヴェルヴァーグ

M-1グランプリ2008でNON STYLEが優勝しましたね。

決勝は、爆笑レッドカーペットでおなじみの面々が独占しました。

 

時代が変わっていってますね。キングコングや笑い飯は、決勝にすら残れなかった…。

 

我が家の息子たちも、レッドカーペットが大好きなので、決勝に出た3組のことはもちろんよく知っていたのですが、驚いたのは、ダウンタウンの松ちゃんが、NON STYLEとかを知らなかったことですね。

 

お笑いの世界に出てくる新しい人たちの事に興味とか、恐怖はないのですかね。

まあダウンタウンぐらいになると、もう「上がり」で、そもそも土俵が違うのでしょうね。そして絶対の自信もあるのでしょう。

 

それでも時代は変わっていきますがね。いやおうなく。

 

これがたとえばテニスの話になると、新人に無関心なんてことはありえませんね。

いくら確固たる地位を築いていても、伸び盛りの新星に負けてしまえば、そのポジションから追い出されてしまいます。

だから伸びてきそうな新人はマークされ研究されます。もちろん新人も上位の選手に勝つために作戦をねり、身体と技を鍛えていきます。

 

そんな新星がうれしいことに、日本から誕生しましたね。そう錦織 圭です。

彼はもちろん本物中の本物です。これほどの選手が日本から出るとは!!

 

今までの日本の選手の試合は見ていてもあまりおもしろくなかったのです。ただ繋いでるだけって感じで…。いや日本だけでなく他の国も同じです。見ていてワクワクするようなプレイをできる選手はほんの一握りです。

錦織のプレイは見ていて楽しいですよ。クリエイティブで攻撃的。WOWWOWの特集では、コートセンスがいい。と言われていましたね。

 

そして、あのエア・ケイなんか、まねしたいもん。(足が攣りそうになるけど)

 

現にテニスを習っている子供たちはエア・ケイの真似しています。おそらく憧れて同じラケットを使っている人もいるでしょう。これは凄いことです。

 

昔僕がマッケンローに憧れて、ダンロップの200Gというラケットを使ったり、独特なクローズドスタンスのサービスを真似したりしていた。

それと同じことを、今の子供たちが、錦織に対してしている。なんか感無量ですね。

 

来年が本当に楽しみです。テニスでは19歳でブレイクする人が、結構多いんですよね。

グランドスラムベスト4ぐらいに入って欲しいな。

 

そうそう恥ずかしながら僕も、実は錦織の真似してるんですよ。

そう。これです。ラケットの振動止め…。

08.12.18

サンタのおばさん-クリスマス本selection

街中がクリスマスソングとキラキラのイルミネーションに彩られるこの時期♪
幸せそうなカップルや家族連ればかりが目について、ただ一人で歩いているだけで必要以上に孤独感を味わうことになるのは何故なのでしょう?ふ・し・ぎ(・・?)
冷たい夜風が身にしみる、そんな時にはあえて外に出て「マッチ売りの少女」妄想(「フランダースの犬」でも可)に浸ってみることをお薦めします☆

 

というわけで、本日はクリスマス特集~♪
クリスマス本といってまず思い浮かぶのはこれ!
『サンタクロースっているんでしょうか?』
あまりに有名なのでご存知の方も多いと思いますが、100年以上前、アメリカの新聞に実際に掲載された社説を元に書籍化されたものです。
「サンタクロースは本当にいるの?」ヴァージニアという8歳の少女から新聞社に届いた手紙。
「Yes, Virginia」から始まるその答えが実に素晴らしい。こんな風に答えられる大人って素敵だなぁって思います。
『サンタクロースっているんでしょうか?』(邦訳版です)

 

他には、これも有名ですがSABUDAさんのポップアップ絵本もいいですね。
大切な人や、自分自身へのプレゼントに是非!
仕掛けがすごいのはもちろんですが、英文もすごくきれいなんです。
『The Night Before Christmas』

 

そして、ちょっと変わったサンタ本をお求めの方にはこちら。
『サンタのおばさん』
毎年恒例のサンタ会議。アメリカサンタが引退することになり、後継者候補として紹介したのは、予想外の女性候補だった。ちなみに前回会議で問題となったのは、アフリカサンタの肌の色がサンタのイメージに合わないのではないかということだった。しかし女性のサンタというのはさらに前代未聞!女性サンタを認めるかどうか。各国サンタが、自国の事情をふまえながら白熱した意見を闘わせます。父性とは?母性とは何か?そしてそもそも、サンタは何のためにいるのか?

 

このお話を書いたのは、あの東野圭吾さんです。幅広いですよねぇ。
この物語は、東野さんの著書『片想い』から生まれた作品だそうです。その中ではタイトルだけが登場していたのですが、そのいわばスピンオフ作品?という感じでしょうか。

 

偶然にもAmazonの『サンタのおばさん』商品説明で『サンタクロースっているんでしょうか?』にもふれられています。やっぱり、不朽の名作なんですね。
そして生理用品の進化が女性の社会進出に大きく寄与したとのこと。なるほど。確かにそうなのかもしれません。というわけで、こちらもどうぞ。
『生理用品の45年の軌跡』

 

日本でも商業的にはそこそこ盛り上がるクリスマスですが、アメリカなどではやはり、もっと特別な意味を持つようですね(でも今年はそのアメリカでクリスマス商戦が不振だそうで、金融危機の深刻さが伺えます)。

 

私の大好きなドラマ「アリー my love」でも、クリスマスシーズンになるとよく、サンタがらみの訴訟が起こされていました(主人公アリーは弁護士)。
太りすぎを理由に、百貨店からサンタ役を解雇された男(※1)。ニュース番組で「サンタなんていない」と発言したため解雇されたキャスター。自分をサンタクロースだと思いこむようになり、それを危険な妄想だと判断され解雇された老教師。いずれも不当解雇だとして訴えを起こします。

 

このドラマでは他にも「神様を訴えたい!」という白血病の少年(あのハーレイ・ジョエル・オスメント君が演じています!)やユニコーンを見たという男の裁判、難病を患い死を待つだけだが夢の中では理想の恋人と素敵な時を過ごしているという老女が合法的な睡眠の措置を求めた裁判など、一見訴訟大国アメリカならではのトンデモ裁判のように思えますが、実に深みのあるじんとくるエピソードが多いんです。様々なタブーにも踏み込み、きれいごとだけじゃない、リアルな人間の姿が描かれ、マンガチックなCG映像などコメディ要素も盛り込みながら、時折現れる鋭く真実をついた言葉にドキッとしてしまうのです。

 

アリーmy Love 1stシーズン DVD-BOX

 

アリーmy Love 2ndシーズン DVD-BOX


 

5thシーズンまであります。

 

(※1) アリーは現実世界を先取り?!昨年12月、こんなニュースが報道されていました。
[ニューヨーク 7日 ロイター] クリスマスのシンボルでもある「サンタクロース」に対し、太った体形が健康的ではなく、子どもの肥満率が上昇するなかで悪い見本になっているという批判の声があがっている。
 英ケント州ダートフォード近郊のショッピングセンターでは、赤い衣装を着て子どもらを出迎える「サンタ役」に対し、体を絞るためにクリスマスまで1カ月間のブートキャンプ参加を命じている。
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-29263720071209

 

欧米では、肥満や喫煙は自己管理ができていないものと見なされ、厳しい評価をくだされることが多々あるようですが・・・。
そういえば昨年はビリーズブートキャンプが大流行しましたね。入隊された方も多いかと思います。私も一時「がんばるぞ!」と思ったのですが・・・一日体験入隊で終わりました。_| ̄|○

08.11.16

近作紹介ほか

今週もまた出張の続いた週になりました。
神戸や鳥取に,連日の好天に恵まれて秋色を愛でながら走ること1000キロ。
付き合い始めてずいぶん経つ鈍い腰の痛みを呼び覚ますにはもってこいの日程でした。

さて,今日はまじめに当社の新刊についてご紹介します。題名は,
『語りかける看護場面−看護るもののまなざしを考える−』
といい,去る10月下旬に発行いたしました。

執筆しているのは,島根県出雲市の島根県立大学短期大学部の看護の先生と,その先生が主催する研究会のメンバーの皆さんです。

メンバーの中心は医療機関などに勤める現職看護師の皆さんです。
それぞれが毎月一度,日々の看護・介護の現場から事例を持ち寄り,互いに考え意見を交わすことで,より質の高い看護へと結び付けていくことを目的に研究会を開いています(患者さん個人に関することの守秘は厳守した上で)。
その中から,ひとり一題ずつ,提出した事例について研究会での議論やそれがどう役立ったかを交えてつづっています。

認知症・精神科・終末期などそれぞれのシチュエーションごとに,プロとしてどういうスタンスで接し,コミュニケーションを交わすか,真剣に議論された跡,試行錯誤や葛藤の跡が包み隠さず紹介されています。
看護という職業の「重さ」のようなものを感じずにおけません。

同じ看護の世界にあられる方,また看護の道を志す学生の皆さん,在宅で看護や介護をされている方などに広く読んでいただき,患者さんという一人ひとり異なるひとりの「人」に接することとは…を汲み取ってもらえたらありがたいです。
ご注文はネットショップ,最寄りの書店,または当社にどうぞ。

『語りかける看護場面−看護るもののまなざしを考える−』
A5判,184頁,定価(本体2,000円+税)
ISBN978-4-86186-361-5

以上,当社の近作のご案内です。

こちらはフィクションですが,ファンであり尊敬もしている私と同年代の作家 重松 清氏の短編集『その日の前に』は,不幸にして患者となり,生きながら終末期を過ごさなくてはならなくなった人と,その人に寄り添う家族・友人らの姿がつづられた短編集です。

家族として互いに思いを寄せ合い,ひたむきに生きる主人公らの姿,また,たとえハッピーエンドでなくても,「現実から目をそらさず,前を向いていこう」というメッセージが文章の端々から感じられて,深い感動を与えてくれます。
終末期病棟の看護師についても,紙面は少しですが深い洞察がなされています。
大林宣彦監督の手になる映画も,もうすぐ公開されるんですよね。

岡山県出身でもある重松さんが書く小説は,現代の人間社会,とりわけ家族をめぐるさまざまな問題が取り上げられ,いつ自分の身に降りかからないと限らないリアリティを持っていて,とても読み応えがあります。
舞台が岡山県内に実在する,またはモチーフになっていると思しき町であることがしばしばで,どこをイメージして書いたのか想像するのも,恒例の楽しみとなっています(岡山県人ならでは)。

08.11.13

女子も理容室へ行こう!

最近、理容室に行く女性が増えているそうです。その目的は、美容院にはない理容室だけの特権「顔そり」。ん~、確かに気持ちよさそうですよね。

理容室=男性が行くところ、というイメージがありますが、女性が入りやすいようサロン風の雰囲気にしたり、個室ブースを設けたり、はてはネイルやマッサージなどエステメニューを始めているところもあるようです。
近所にそんなお洒落理容室ができたら、是非是非行ってみたいと思います♪

 

本日ご紹介するのは、ある理容室を訪れたことから、人生が思わぬ方向に変わっていったという人々の悲喜こもごもを描いたオムニバス小説です。

 

気が弱く、言いたいことも言えず、人に舐められ、そんな自分が嫌で自己嫌悪。
短大総務課で働く須川沙紀は、ある日、気分転換に髪を切ることにした。普段は行かない、美容院ではなく理容店。女性店主との気持ちの良いおしゃべり、マッサージをしてもらううちにうとうとした。目を覚ました時、鏡の中の自分は、凶暴性を放つ威圧的な眉になっていた。
眉に引っ張られるように、沙紀は強気な行動をとれるようになり…。
                                        「眉の巻」

男は記憶を失っていた。
なぜか警察や病院には行かない方がよいと思え、記憶喪失のまま仕事を捜すことにした。

面接前、散髪くらいはしておこうと入った理容店で、マッサージされながらうとうとし、目を覚ましたら、側頭部が縞模様に刈られていた。
これではまともな会社に就職することはできない。髪に引きずられるように、男はブラックジャーナリズムの会社に入った。
そして記憶が戻ったとき、男は…。
                                       「黒の巻」

小学五年生のちひろは、春休みを祖父母の家で過ごすことになった。

パッチワークだフラダンスだと毎日いそがしい祖母に引き換え、会社人間だった祖父は、退職後の日々を無為に過ごしていた。孫を退屈させまいと動物園に行けば休園、退職した会社を訪ねてみても歓迎されず、やることなすこと空回り。
散髪をする祖父につきあい初めての理容店に入った。ちひろはマンガに熱中し、気が付くと、鏡の中の祖父は高校球児のような丸坊主になっていた。
不本意な丸坊主。憤慨する祖父に、ちひろはあるプレゼントをした。そして・・・。
                                         「花の巻」

 

初めて入った理容店。
ついうとうとしている間に、髪形(または眉)がすごいことに!
髪形が変わることによって、服装が変わり、性格が変わって、人生までもが変わってしまうというお話。最初はみんな戸惑うものの、結局はなりたい自分、気づかなかった本来の自分になれているような気がします。この店主には人の心の奥底を見抜く力があるに違いない!
そんな陰の主役ともいえる女性店主ですが「以前一緒にやっていた夫と離婚したときにこの店をぶんどってやった」という話を毎回しているのがちょっとおもしろかったです。
個人的に一番気に入ったのは「花の巻」。今の60歳過ぎなんてまだまだ若いし元気な人も多い。家に引っ込んでいるだけなんてもったいない!

『わらの人』六編収録


 

映画化もされていたようです。「髪がかり」DVDもうすぐ発売。

 

女店主のイメージは夏木マリではないんだけどなぁ。。。